明日はアイーダ，幽霊の辻

さて，今年に入って，寄席だけで80席ほどの落語を聞きました．ポッドキャストを入れると100を超えます．で，今まで聞いた中で，何が一番面白かったかというと，間違いなく権太楼の「幽霊の辻（ゆうれんのつじ）です．
すぐにCDを買ってiPodに入れたし，ネットに上がってる文字起こしも読んだし，結構はまってます．
元々桂枝雀のために小佐田定雄が書いた新作落語なのに，どう見ても古典落語です．内容は

---------------ネタバレ注意-----------------

枝雀版と権太楼版は少し違うし，権太楼も昔は独自のサゲでしたが，最近はオリジナルのサゲに戻してます．
ある男が堀越村へ急いでいる，峠の茶店で婆さんに道を聞くと「堀越村まで一本道」と言う．まず

1. 水子池を通る．そう，子供を流した池
2. 獄門地蔵を通る．追い剥ぎと間違えられて殺された浪人の呪いの地蔵
3. 父追い橋を通る．逃げ出した父親の代わりに人柱にされた子供と母親の霊が出る
4. 幽霊の辻を通る．拐かされて女郎屋に売られ，逃げ出した女の「首くくりの松」がある．

しつこいまでに恐いところを通る．
それぞれのいわれを言った後に
「ちょっとお知らせしときます」（枝雀）
「あんたそこ通りなさい」（権太楼）

びびりながら行くと，どこでも何も出てこない．
幽霊の辻で「おじさん」と若い女が出てくる
「ビックリした，幽霊だと思ったじゃないか」
「あたしが幽霊じゃないとでも思っているの」女が消える．
婆さんと男のやりとりが不気味でおかしい，素晴らしい落語です．
権太楼の名演はCDやDVDで見られます．
youtubeのこことここに，枝雀の「幽霊の辻」にしりあがり寿のまんがをコラしたすばらしい動画が上がってます．
お試しあれ．
さて，明日は新国でゼフィレッリのAïdaです．楽しみだーーーー！