2011年10月31日月曜日

パゴダの王子☆☆☆☆☆

2011年10月30日 パゴダの王子☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

さくら姫・・・・・・・・・小野絢子
王子・・・・・・・・・・・福岡雄大
女王エピーヌ・・・・・・・湯川麻美子
皇帝・・・・・・・・・・・堀登

ビントレー版としては世界初演です.どんな作品になるのか楽しみでしたが,結果としては大成功だと思います.そもそも,ブリテンの曲が異国情緒満載で,二幕後半から終幕にかけて思い切りガムランですから,舞台が東洋でも何の不思議もありません.
一番活躍したのはむしろエピーヌか?手を変え品を変えさくら姫に襲いかかる.タコになったり,炎になったり.
開幕前に道化が出てきて,幕の前で観客を笑わせます.シルク・ド・ソレイユと同じようなはじまりです.
さくら姫の兄に対する思い出は,葬儀の場面だった.そのお棺から出てくるサラマンダー.実は兄は死んだのでは無く,エピーヌによってサラマンダーに変えられてしまったのでした.
エピーヌは四人の王を連れてきて,さくら姫と結婚させようとします.
嫌がるさくら姫.そこに現れたサラマンダーと妖怪達(水木しげる風)さくら姫はサラマンダーに連れられて城を抜け出る.
艱難辛苦を乗り越えてパゴダの国に着くと,子供たちが現れる.どうやらさくら姫と兄の王子の子供時代.マイムで演じられるのはエピーヌによって兄の王子がサラマンダーに変えられるところ.
そして,自分の国に戻ったさくら姫,サラマンダー,妖怪達は,4人の王とエピーヌとの大立ち回りの末,倒してハッピーエンド.
最後のGPDDも,その時のコール・ド・バレエは,男子も女子も良かった.
勧善懲悪,どこかで聞いたような展開,でも音楽はブリテン.ちょっとおこちゃま向きではあるけど,楽しめる作品です.
バレエのシーズンオープニングと言うことで,今日も大使館ナンバーが多かったです.
日本風味のオペラやバレエというと「The Mikado」とか「The Geisha」とか「CioCio-san」とか「Iris」とかあるけど,有職故実は一番日本的でした.エピーヌのお垂髪風の髪形は・・・・あれって,幕末に始まった結髪なんだよね・・とは思いましたが.最後の女帝,後桜町天皇も単なる垂髪で,「おすべらかし」に結ってはいなかった.ま,良いじゃない,楽しければ.

2011年10月29日土曜日

エンディングノート☆☆☆☆☆

2011年10月29日 エンディングノート☆☆☆☆☆

ドキュメンタリーです.とある親父が永年勤め上げて,定年し,これからゆっくりと言うときに末期癌が見つかる.この親父はサラリーマン時代に鍛えた,持ち前の「段取り」でエンディングノートを造り始める.そして亡くなるまでを,是枝裕和の助監督であった末娘が撮ったもの.発表する気は無かったらしいけど,見た是枝監督が発表を勧めたとか.
淡々と描かれているし,親父は無意味に明るくて前向きだし,からっとしているけど,涙を搾り取る作品です.見終わった後も割とすっきりします.
上映館が少ないので,探してみにいってくださいな.

2011年10月23日日曜日

サロメ☆☆☆☆☆

2011年10月22日 サロメ☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

サロメ・・・・・・・・・エリカ・ズンネガルド
ヘロデ・・・・・・・・・スコット・マックアリスター
ヘロディアス・・・・・・ハンナ・シュヴァルツ
ヨハナーン・・・・・・・ジョン・ヴェーグナー
指揮・・・・・・・・・・ラルフ・ヴァイケルト
演奏・・・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

このプロダクションを見るのは三回目か.いつもながらの,客電が落ちる前に指揮者が待機して,客電が落ちると同時に始まるスタイル.見慣れた演出なのに物凄く楽しめたのは,歌手がみな良かったから.
サロメ,見目麗しくスタイルも良い,申し分の無い容姿.声も良かった.七つのベールの踊りは,踊りこそ「ヘタレ」だけど,しっかり乳も晒したし,何より演技が良かった.
ヘロディアスのシュヴァルツ,LP時代から馴染んでいた歌手が,こうして目の前で歌ってくれる感激.声も全然衰えていない.前回の新国出演がエルダという美味しい役だったけど,今回はきちんと女優してました.
最後まで緊張感の続く演奏.そして,ドタキャン尾高センセから変わった指揮者も,東フィルをうまく鳴らしていました.
同じ演出,同じ演目なのに,楽しめたり楽しめなかったり,舞台って本当に生ものですね.

それにしても,ヘロディアスの両脇にいたあのマッチョは誰だったんだ?

2011年10月19日水曜日

Ahoo 知恵遅れ

Yahoo.co.jpの名物コーナー「Ahoo 知恵遅れ」,面白い回答があったわ.
「Drop me a line when you get back」の意味を「lineとは電話のことです.戻ったら電話くださいと言う意味です.キッパリ」と回答している智恵遅れがいたの.
いや、間違いではないけれど,第一意は「一筆書いてね」みたいな意味でしょ.a lineは一行という意味でしょう.そもそも慣用句だし.
「着いたら連絡してね」と言うことで,「電話しろ」という意味合いでは無いわな.
実際には手紙だったのだろうけど,現在ならメール,もちろん電話でも可だけど,
つーか智恵遅れなら回答するなよ.キッパリ加減が痛々しいのよ.

2011年10月16日日曜日

明和電機ライブツアー2011 ボイスメカニクス

2011年10月16日 明和電機ライブツアー2011 ボイスメカニクス☆☆☆☆ 於 よしもとプリンスシアター
観客層は真っ二つ.明和電機というアート集団のパフォーマンスを見に来たタイプ.もう一つは明和電機というグループのファン.後者は制服率高し.
テレビやギャラリーで製品を見たり,演奏を聴いたりすることはあるけど,丸ごとのライブは初めて見る.
案の定製品の不良があったとかで,開幕は10分のディレイ.もちろん社長は,それも自虐的に弄る.
各製品の紹介と歌でパフォーマンスは進んでいきます.広報担当の派遣社員NUTによるおたまとーんのPR曲(ぴらめきーのエンディングテーマにも使われていた曲)なんかもあったので,一部おた芸も見ることができました.
この社長は音楽的センスもかなり高いと見ました.音の合わせ方,リズムの取り方がかなり音楽的.
パンチくん,レンダちゃんの活躍もしっかり見られたし,サバオくんも可愛かった.

2011年10月15日土曜日

でもって,クロアチア まとめ

  • スロヴェニア,クロアチア共に,治安が良く,街はきれいで,人々はフレンドリー,物価も安いしたべる物も美味しい,とても良い国です.
  • クロアチアのほぼ全ての地域,ボスニア=ヘルツェゴビナの一部ではユーロ,クーナが使えるし,英語もかなり通じます.
  • Cosmos社のツアーは非常に良く出来たスケジュールで,効率的に観光地を回れるし,ガイドさん達はプロの仕事をしてくれるし,その割にリーズナブルな値段でお勧めです.日本にも代理店があるので,日本語で手続きが出来ます.
  • と言うわけでこのツアーはお勧めです.
  • 残念ながら今シーズンはもう終わりですが,人気コースなので来年も春先から始まるでしょう.お時間と予算があるなら,検討してみて下さい.
安全で楽しい旅をするために必要なことはほんの数個です.
  • 時間厳守.遅刻をすると言うことは「他人の時間を盗んでいる大罪」です.
  • ツアーディレクターの言う注意を守りましょう.ディレクターやガイドさんは旅のプロです.
  • 最低限のマナーは守りましょう.キリスト教圏では「口から出るものはタブー」ですから,咳やクシャミも控えめに「出物腫れ物ところ嫌う」ことを忘れないように.
  • 他人の足を踏んだら「ごめんなさい」,他人の前を横切るときは「失礼します」日本語で良いんです.その気持ちが伝われば.
  • Noははっきり言いましょう.特に押し売りやロマには注意が必要です.
その程度でトラブルはかなり避けられます.

でもって,クロアチア ザグレブ・リュブリャナ篇

さて,美しいプリトヴィッツを離れて,ザグレブ経由でリュブリャナまで.
ザグレブ,やはり新市街は楽しくありません.これはウィーンも同じ.リングシュトラッセの外側は「どこにでもある都市」ザグレブも「小ウィーン」でトラムも似たような感じです.
旧市街の中央に立つのはグラゴルの碑です.といってもグラゴルなんて知っている人いませんよね?あたくしはヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」が大好きなので,知っています.読めませんが.「古代教会スラブ語」などとも呼ばれてます.
ザグレブのガイド,Ivanaさん.彼女も美人です.
でやっぱり,クロアチアの男はきれい.
ネクタイを英語ではcravatと呼びます.語源はクロアチア兵で,クロアチア兵の制服から来ています.そのクラバットのお店です.
もちろん英語ではネクタイと言う単語も使いますが,英語では気取って言うときはフランス語起源の単語を使う傾向があります.
一例として
日本語      英語       フランス語経由
屠殺場      slaughterhouse  abbatoir
レパートリー   repertory     repertoire

ニコラ・テスラはセルビア人でしたが,クロアチアの生まれでした.
街の中心の教会.クロアチアは殆どがローマン・カトリックで,ザグレブ市内にも,セルビア正教と,モスクは一つずつしかないそうです.
この教会の壁にはグラゴルで書かれた聖書の一節が書かれているそうです.
広場近くのお店で「ザグレブ風サラダ」ワイン込みで5ユーロほどでした.
オリーブ,アンチョビ,モッツァレラチーズが乗ったサラダです(なんでザグレブ風?)
さて,リュブリャナに戻ってきました.バスがホテルにバゲージを置きに行く間,旧市街観光です.
街の中心を流れるリュブリャニツァ川はポストイナから流れだし,7回地下に潜り,7回地上に顔を出し,その度に名前を変えるのだそうです.だからどこでも水温が冷たい川なんだそうです.
さて,ホテルに戻って最後のディナー.そして,ツアーディレクターのOsmanとドライバーのJaniとはここでお別れです.
ツアー参加者達は明朝早くから五月雨解散.一番早いグループは朝の5時にホテルを出るそうです.あたくしは10時頃の予定です.
ディナー後はあっちこっちでハグしながら名残を惜しみました.
たくさんの方から「名刺かemailのアドレス教えてちょうだい」と言われました.
その後女子会でもう一度旧市街へ.


翌朝の朝食時に,残った何人かと顔を合わせて,もう一度お別れを.
その後でタクシーを頼みにレセプションに行くと,今まさに出ようとしていた豪州の二人組がリフトを下さいました.三人で行けば一人10ユーロです.お願いして空港まで.
リュブリャナの空港は,小さいけれど免税店もあるし,ラウンジもしっかりしてます.
沖止めのボンバルディアでMUCまで.
やっぱり都会はビールが高い.スロヴェニアやクロアチアなら3ユーロしないのに,ミュンヘンだと4.5ユーロ.
ありふれたA340で成田に帰ってきたのは翌日の朝.

でもって,クロアチア プリトヴィッツ篇

もう一つの目玉はプリトヴィッツの湖沼群です.
トイレ休憩に寄ったドライブインのトイレ,トルコ式だそうです.金隠しの無い和式みたい.
アドリア海は泳げたのに,内陸は紅葉も始まってました.
つーか,雪も降ってるじゃない?

プリトヴィッツのホテルです.このあたりの高速道路には「動物注意」の標識が多くあるのですが,熊や狐の絵が描いてあるので驚きます.
このホテルも日本人観光客多数です.
国立公園の地図にも日本語表記が.公園自体は結構広いのですが,ガイドさんによると,いわゆる下湖部分だけで十分だそうで,上湖のほうは冬は凍結するし,夏は暑いし,距離が長いので,無理して見る必要はないと.
プリトヴィッツというと,こういう透明度の高い湖の写真ばかりですが・・・・・まさにその通りなんです.感想は「まんまやん!」です.

ボートで湖を渡り,遊歩道を歩きます.


この地域を愛したオペラ歌手,ミルカ・テルニナのレリーフ.彼女はNYでも活躍した歌手です.出演料の多くをこの地域の保護のために寄付しました.
映像を見ていただくだけで良いでしょう.

でもって,クロアチア サラエボ篇


向こうに見えるのはAvazタワー.最上階には展望バーがあります.
さて,サラエボ・・・・寒い.つーか,ここはヨーロッパじゃない.
集合場所はモスクの庭なんだけど,とにかく寒い.
暖かいものが欲しいけど,ユーロもクーナも使えない.婦人部のメアリーさんが「ここのお店ユーロが使えるわよ」とお店の中から呼んでくれたので,何とか暖まることが.

でもって,クロアチア モスタル篇

ホテルのベルボーイがまた・・・・・・カワユス.
で,ドブロヴニクの自由時間が少ないと思いました?実は旧市街って狭いので(メインストリートが300メートルぐらい?),すぐに飽きてしまいます.
というわけで,今日は国境を越えてボスニア=ヘルツェゴビナへ.
途中,トイレ休憩で入ったドライブインの売店で見つけた日本語.抑えてくれているのはアリゾナから来たおばさん.
さ,国境を越えてモスタルの街へ.
ガイドはLanaさん.子供の頃は戦乱だったそうで,ご自身も4年間ノルウェイの難民キャンプで過ごしたことがあるそうです.旦那様はJTの現地法人にお勤めだそうです.
トルコハウスの中です.
世界遺産の橋です.
その橋の上にいたら,突然コーランが.
下の川は「ネレトバの戦い」で有名なネレトバ川.
こんな格好をしたおじさんも.
バスがピックアップに来るのは霊園の隣りだったのですが,この霊園,没年は全て1993年です.意味わかるわよね?
また,このあたりはロマもたくさんいます.二つ三つのいたいけない子供でもロマはロマです,決して甘い顔はしないように.アリゾナのおばさんは,まとわりつく子供に「NO!」と一言.この一言で寄ってきません.あとは「She wants money」とけんもほろろ.でも,これが正しいロマ対応策です.
さて,続いてサラエボへ.どこの街でもそうですが,新市街には旧ユーゴ時代に立てられた,このような高層のアパートが見られます.

でもって,クロアチア ドブロヴニク篇

さて,次の日は,クロアチアの独立記念日です.祝日だけど,殆どのお店は開くそうです.と言うわけで,本日の予定は

  • 旧市街の散策
  • コナヴレの街散策
  • ワイナリーでワインの試飲
  • ウォーターミル見学
です.
昨夜は気が着かなかったのですが,我々が泊まっているホテルって,結構なビーチリゾートじゃね?
商店街も,レストラン街もあるじゃね?
あたくしの部屋にはテラスもあるし.
で,旧市街へ行く前にディレクターのOsmanと話したのだけど,Osmanは日本人を非常に尊敬してくれていました.震災後に暴動が起きない民度の高い国民だと.
今日のガイドはCarmenさん.
旧市街を散歩中,またもやウトゥクスィー男達が.
あらー「魔女の宅急便」かよ.
市場の,このおばさんのお店でオリーブオイルを買いましたが,お話は英語で,支払いはユーロでOKでした.
おばさんたちとカフェで女子会.
上のほうから見た,旧市街.さて,コナヴレへ.
ここもビーチリゾートですが,ドブロヴニクよりは落ち着いた雰囲気です.
地元のウトゥクスィー少年.
ワイナリーのオーナーの息子さんが ハァハァ(;´Д`)…ハァハァイケメソです.
おばさま達が「あたし,こんなに飲めない」とあたくしのグラスに足すので,
本気飲みになってしまう.
その後ウォーターミルを見学して,

ここでもいろいろなお酒を試飲しました.こちらで買ったオレンジピール4ユーロ也は美味しかったです.
夜はホテルのレストランで女子会.
アドリア海名物のムール貝をいただきました.