2012年3月31日土曜日

銀座で

朝は暖かくて晴れていたけど強風,風が収まった夕方からは大雨で気温も下がる,変な天気の中,銀座へ.
山口晃展とティアラ展へ.どちらも縁のない,入り口に黒服がいる高級店で行われています.
まずはメゾン・エルメスへ.8階のホールで山口晃展が行われています.
大好きな画家,山口晃の展覧会は,大掛かりなものが関東近郊で行われることが少ないので,貴重です.三年前に大きな規模の展覧会が京都で開かれた時は,京都まで見に行きました.
さて,地下鉄の銀座駅からメゾン・エルメスへ.入り口で黒服が「いらっしゃいませ」ビ,ビビってなんかいませんよ.こ,こんな店,いつだって来てるんだから.おまけに単なる馬具屋じゃないか.こちとら馬乗りだい!
今回はスペースも狭いので,インスタレーションと大きな東京の絵画.相変わらず良い絵です.
続いて,もっと縁のないショーメへ.こちらも黒服が「いらっしゃいませ」た,たまたま今日はショーメのジュエリーを付けてないだけよ.
数は少ないものの,見事なお仕事でした.ただね,色石が,スピネルやガーネットと安っぽいのよね.エグレット(エイグレットはおフランス語ではこう発音するのよ)は見事でした.
以前,Bunkamuraのthe Musiumで行われた「ティアラ展」の時にも,ティアラの数は多かったけど,エグレットは2つぐらいだったような.ま,羽を使ったりして保存が難しいのでしょうか?

2012年3月28日水曜日

水菜という野菜

2000 年に2週間ほど英国南部のBrightonで過ごしたことがあります.テレビの料理番組を見ていると,結構な頻度で「Mizuna」が使われていました. 日本の水菜です.欧州は冬場,日照時間が短く,気温が低いので,野菜がほとんどできません.19世紀頃になれば,流通が発達して,スペインやイタリアと言った,暖かい地域 で作られたものが輸送できるようになったでしょうが,それ以前は塩漬けやらジャムやらにして保存して冬の食べ物にしてました.
そんなところに,20世紀になって救荒作物とも言える野菜が多数,日本や支那からもたらされました.白菜や水菜と言った「雪を被ると美味しくなる」奇跡の野菜たちです.
もちろん料理にも使いますが,「白菜のスティックサラダ」や「水菜とベーコンのサラダ」のようにも使われています.
当時の日本では,水菜はまだまだ京都の地方野菜で,東京では高級スーパーにでも行かないと手に入らない野菜でした.ググると,2003年のAll aboutに「まだまだなじみの無い野菜ですが」という記述がありました.
その後あれよあれよという間にメジャーになり,現在の生産量日本一はたしか茨城県ですし,日本中のスーパーで手に入ります.
あたくしがヨーロッパで見かけた日本および東アジア原産の野菜や果物といえば,柿,枇杷,温州蜜柑,椎茸なんかもあります.

2012年3月27日火曜日

僕達急行 A列車で行こう☆☆☆☆☆

2012年3月27日 僕達急行 A列車で行こう☆☆☆☆☆

森田芳光監督の遺作です.作品は多いものの,あたくしにとっては当たり外れの大きい監督さんでした.家族ゲームのように問題なく楽しめた作品もありますが,ここ数年の作品は今一つのように思いました.
この監督さんの鉄分が濃いかどうかは知らなかったのですが,この作品は鉄分がないと楽しめないと思います.
あたくしは鉄分はそれほど多い方ではありませんが,飛行機ファンですので「鉄の気持ち」がよくわかります.飛行機好きの平行移動として,電車の型式なんかを覚えたりしますが,」鉄分とは関係ありません.ですが,十分楽しめた作品です.
登場人物に誰一人悪い奴がいない,何から何まで偶然が多すぎるとか色々ありますが,メルヘンとして楽しめました.
映像が非常に凝っていて,鉄ならヨダレモノではないでしょうか.いろいろな列車,電車,汽車がこれでもかと出てきます.
わたらせ渓谷鐵道で,ひょんなことから知り合った二人の鉄,小町と小玉(その他の登場人物もほとんどが急行の名前です)この二人がなんとなく成長する映画です.最後まで生暖かく話が進んで,ぬるま湯に浸かるような気持ちよさがあります.
妙な効果音や音楽が映画を盛り下げます.
タイトルバックの最後に「脚本・監督 森田芳光」が「ありがと 森田芳光」に変わって映画が終ります.
ありがとう,森田芳光監督.

2012年3月23日金曜日

東京ゲートブリッジ

以前,新木場から若洲を散歩した時,まだ建造中だった橋が「東京ゲートブリッジ」として開通しました.歩道もあるから渡ってみたいけど,本数の少ないバスで若洲まで行って買えるのは面倒だなと思ってたら,はとバスにゲートブリッジのコースがあったので行って来ました.
東京駅を出発し,レインボーブリッジを渡って御台場から青海を通り,トンネルを抜けて,憧れの中央防波堤の外へ,そしてゲートブリッジを渡って若洲から歩道に登ります.
 で,まずはレインボーブリッジを渡って.
青海あたりまで来ると,ガントリークレーンが.
工場萌え(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア.キリンさん!
ついにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!中央防波堤外側.ここはまだどこの区に帰属するかが決まってない,住所のない地域です.本当はこの辺りも散策したいのですが.
そして,ゲートブリッジを渡って若洲へ.この辺り,都内では珍しく,Wimax全く入りませんでした.

 目の前の階段のある建物が,ゲートブリッジに上がるための施設です.エレベータと階段があるだけ.なお,中央防波堤側は降りられないので,橋を渡り切ることはできません.途中で戻ってこなければなりません.
こんな感じで歩きます.歩いていると殆どわからないのですが,立ち止まると,車が通るたびに震度3ぐらいの揺れが来ます.
 きれいですね.
そのあとは,舞浜のシェラトンでランチビュッフェ.
そして
浅草へ.このあとツアーは東京駅解散なのですが,我々はここで解散し,浅草を楽しみました.この間寄れなかった奥山風景をじっくりみました.

2012年3月22日木曜日

桜蘭高校ホスト部

2012年3月22日 桜蘭高校ホスト部

いや,そういう映画ですから星はありません.
単に若い可愛い男の子を見に行っただけで,内容に期待なんかしてません.
でもホロリと来てしまったけど.
どうも当たってないみたいです.上映館は多いみたいですけど,すぐ消えそうです.

2012年3月20日火曜日

それって誰得?

TLに「片頭痛がする」とか「口内炎が痛い」とかつぶやくバカが多くて嫌になるわ.
そういうバカに限ってまともな知識がないのよね.
  • 片頭痛にNSAIDsは効かない
  • NSAIDsが効いたなら,それは片頭痛ではない
  • 片頭痛と言っているのにNSAIDsを処方する医者にかかっているのは情弱にもほどがある
  • あたくしの廻りの片頭痛持ちは「予防薬」と「治療薬」を使ってうまく片頭痛をコントロールしている
  •  口内炎も,所謂湿潤療法を応用すれば数時間で痛みがなくなり,翌日には治っている
  • そのための「口内炎パッチ」や「軟膏」も市販されているが,多分ワセリンでも代用可能
  • 口内炎を治すコツは「幹部を塞いでおく」ことだけ
あたくしが若いころ「低血圧」を愁訴する若い女性が多かった.地方から上京してきた同級生から「東京の女性って低血圧がステイタスなの?」って聞かれたぐらい.
当時は女性が女性をアピールするときに低血圧をよく使ったのよ.
今の時代「片頭痛や口内炎がステイタスなの?」って聞きたいわ.
ある程度予防も治療もできるのに,しないで,効きもしない薬飲んで「つらいつらい」と言われても「片頭痛に悩むあたくし」に酔って楽しんでいるとしか思えないのだけど.

「田舎の年寄は,なんで大雨で増水すると流されに行くのか?」と言ったら「畑が心配だから当たり前でしょ?」とムキになって膿家脳の人に言われたけど「見に行ってどうにかなるものでもないし,雨が上がって水が落ち着いたら見に行こうと思うのが普通でしょう?」と言ったらブロックされたことがあります.膿家脳ってわからない.
ただ,それについては会社の膿家出身の子に言われたことがあります.
「大雨で水が出ると一家総出で見に行くんです,テヘペロ(^^ゞ」
どうも娯楽の少ない田舎では,お花見感覚らしいです.

田舎の人はわからない┐(´д`)┌ヤレヤレ

2012年3月18日日曜日

浅草

さて,平成中村座に向かう前,浅草周辺はもの凄い人だかり.何事かと思ったら「三社祭斎行700年祭船渡御」が行われていたんですね.
少し時間があったから,浅草寺に御参り
最近では参道にこんな物も.
 噂の東京マガジンで,青梅で「プラムポックスウイルス」の話をやってましたが,観賞用の梅屋桜にも感染するのかしら?
ここは暗渠になってますが「梅は咲いたか」の「柳橋から 小舟でいそがせ
舟はゆらゆら 波次第 船から上がって土手八丁 吉原へご案内」の船はこの川を登って行きました.

この幕は勘九郎,七之助の講演会から贈られた幕です.
中村座の定式幕はこの色です.
中村座でも各種お弁当は売っています.歌舞伎鑑賞の時はお弁当も楽しみの一つです.量が少なめで美味しいお弁当でした.

つーか,今年も奥山風景やってるじゃないの.知らなかった.来週あたり行ってみよう .

平成中村座三月大歌舞伎☆☆☆☆☆

2012年3月18日 平成中村座三月大歌舞伎☆☆☆☆☆ 於 平成中村座

傾城反魂香
浮世又平後に土佐又平光起・・・・・・・・・・片岡仁左衛門
女房おとく・・・・・・・・・・・・・・・・・中村勘三郎
土佐将監光信・・・・・・・・・・・・・・・・片岡亀蔵
土佐修理之助・・・・・・・・・・・・・・・・坂東新悟
狩野雅楽之助・・・・・・・・・・・・・・・・市川猿弥

口上
片岡仁左衛門
市川海老蔵
片岡進之介
片岡我當
中村勘三郎
中村勘九郎
中村七之助
笹野高史
片岡亀蔵
中村扇雀

曽我綉侠御所染
御所五郎蔵・・・・・・・・・・・・・・・・中村勘九郎
星影土右衛門・・・・・・・・・・・・・・・市川海老蔵
傾城逢州・・・・・・・・・・・・・・・・・中村七之助
傾城皐月・・・・・・・・・・・・・・・・・中村扇雀
花形屋吾助・・・・・・・・・・・・・・・・笹野高史

元禄花見踊
中村児太郎
中村虎之助
中村国生
中村宣生
中村鶴松

反魂香は,竹本座で初演ということなので,専ら竹本連中の浄瑠璃がメインでした.太棹の音が気持ちよかった.
あたくしは「役者の演技がどうのこうの」言うほど歌舞伎には詳しくありません.ただ,勘三郎さんが素晴らしい役者で,真面目な作品でも実にうまく「笑わせる」才能のある人だということはわかります.
さて,口上.あたくしは勘三郎さんと年が近いので,記憶にあるかぎり,勘九郎さんといえば18代目勘三郎さんでした.,勘太郎さんは何度か見たけど,昨年の「怪談乳房の榎」の早がわりなんかは素晴らしいと思ったし,最近では声の出し方が勘三郎さんに御似ましで「ああ,血筋だな」と感慨深く思いました.
口上がこんなに感動的とは思わなかった.勘三郎丈の「縁の深い方々と,縁もゆかりもない笹野高史が」と笑いのツボがうまいなあ.
 曽我綉侠御所染では七之助くんが本当に美しい.
歌舞伎で驚くのは,勘三郎さんは本当に鼓を叩くし,扇雀さんの傾城が文を書く場面は本当に書いているし, まさに太夫なみの教養が必要ですね.
最後の元禄花見踊,子供たちが可愛い可愛い.前髪立ち萌えの気分がわかりますね.
ふと見ると,向こう側の席にCypressの奥さまが.帰りは一緒に浅草駅まで戻って来ました. 

平成中村座には「お大尽席」があります.4人しか座れません.今日は二階席で,お大尽席の近くでしたが,たった4人に二人のお女中がついて,茶菓のおもてなしから,お食事にはお碗もついて,その他にも,まさに「下にも置かない」扱い.やってみたい!!!

2012年3月17日土曜日

アンナ・カレーニナ☆☆☆

2012年3月17日 アンナ・カレーニナ☆☆☆ 於 新国立劇中劇場

アンナ・・・・・・・・・・・ニーナ・ズミエヴェッツ
カレーニン・・・・・・・・・オレグ・マルコフ
ヴロンスキー・・・・・・・・オレグ・ガヴィシェフ

2010年の初演の時も思ったけど,これはバレエではなく,新体操かアイスダンスです.
それなりに素晴らしい作品だとは思うけど,プティパ命で,チュチュ,ティアラがバレエの必需品と考えるあたくしにはキツイ作品でした.
もういいんじゃない?

2012年3月16日金曜日

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙☆☆☆☆☆

2012年3月16日 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙☆☆☆☆☆

マーガレット・サッチャーの人生ではありません.彼女と夫のデニスの愛の物語です.
日本以上に保守的で,女性の社会参加に厳しかった英国で,政治家として生きた女生と,その女性を支えた男の一生.
「あなたのために料理を作る女にはなれない」「そんな君が好き」と言う夫婦の愛の物語です.
老いさらばえて,すでに死んだ夫の幻影と語り合いながら過ごすサッチャーさん.泣けます.
それにしてもメリル・ストリープ,サッチャーさんの容姿や発音を上手に真似てます.
サッチャーさんは北部イングランドの中産階級出身だったので,あまりきれいな英語ではなかったため,政治家になるにあたって,英語の発音矯正をしています.政治家になってからも「甲高い金切り声」を矯正するために,スピーチのレッスンを受けています.英国人に言わせると,それでも「発音矯正した田舎者のアクセント」だったらしいですけど.その次のメイジャー首相が思い切り訛ってましたから,時代は変わるものです.
ということで,「愛の物語」として素晴らしい作品だと思います.

2012年3月14日水曜日

五街道四門三月双蝶々初夜☆☆☆☆☆

2012年3月14日 五街道四門三月双蝶々初夜☆☆☆☆☆ 於 日本橋劇場

序・・・・・・・・・桃月庵白酒
中・・・・・・・・・蜃気楼龍玉
權九郎殺し・・・・・五街道雲助
仲入り
下・・・・・・・・・隅田川馬石

道具仕立芝居噺と言うと林家正雀師が思い出されますが,雲助師も鰍沢を,はめもの入りで聞いたことがあります.
今回は花道と揚幕も使っての芝居話です. 噺家さんは「チリリン」と鳴り花道を通って高座へ.
序と中は通常の落語.その後一度定式幕が締まり,高座は取り払われ,緋毛氈だけ.雲助師匠が一人で權九郎殺しを演じます.照明を落とし,歌舞伎と同じように下座が鳴り,附け打ちが入ります.
膝立ちの動きと七五調のセリフはまるで歌舞伎.たいした演技力です.そして,權九郎を殺すと,足袋を脱ぎ,すっぽんあたりで尻端折り,頬かむりして,奥州へと放逐します.
さて,下の「雪の子別れ」では薄暗い照明の中,馬石師が出てきて演じます.もともと役者さんですからね.雪が降り,下座が鳴り,「芝居がかった」口演です.
いやー今回の落語会は一度も笑いませんでした.でも面白かったですよ.
落語って英語だと「story telling」なんですけど,まさにそんな感じでした.

終演後,水天宮前のホームに出たら,非常ベルのようなものが鳴り出しました.結構大きめの地震があった模様. 地下でしたのでほとんどわかりませんでしたし,電車も数分で動き始めました.TL上で色々情報が(公的なものも含めて)流れてきましたので,特に心配はしなかったのですが.

2012年3月11日日曜日

初台の近く

初台駅の近くに,昭和な地域があるというのはしばらく前に聴いたのですが,新国へ行って帰ってくるだけ,と言う生活ばかりでした.今日はちょっと時間があったので,少しちい散歩してきました.
オペラシティがあったり,
カシオの本社があったりするのですが,そのカシオの隣の建物は
 タス通信の東京支局だったりします.世が世なら,こんな所で写真を撮るなんて考えられなかったでしょう.
 そして,その周りの窪地にはお約束の町並みが.
 東京の東側にはよくある光景ですが.
 長屋ですよ,長屋.昭和の香りがします.

さまよえるオランダ人☆☆☆☆☆

2012年3月11日 さまよえるオランダ人☆☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

ダーラント・・・・・・・・・ディオゲネス・ランデス
ゼンタ・・・・・・・・・・・ジェニファー・ウィルソン
エリック・・・・・・・・・・トミスラフ・ムツェック
オランダ人・・・・・・・・・エフゲニー・ニキティン
指揮・・・・・・・・・・・・トマーシュ・ネトピル
演奏・・・・・・・・・・・・東京交響楽団

前回見た時は,あまり良い評価ではなかったと思います.ども,その時に「次に見るときにはわからない」とも書いてました.で,位置幕は退屈するものの,終幕に向かってどんどん盛り上がります.
舞台を大きく使った演出も,今回は楽しめました.大きな幕を帆船の帆や振りかぶりに使われたり,色々考えられている舞台です.
歌手もとても良く歌っていました.東響もいい演奏でした.この作品もスターは出ていませんが,成功した作品だと思います.レパートリー公演の仲間入りするでしょう.
とは言え,一番前で,ピットのトロンボーンとチューバの前だったので,結構歪んだ音でしたが.

新国立劇場オペラ研修所公演☆☆☆

2012年3月10日 新国立激所オペラ研修所公演☆☆☆ 於 新国立劇場中劇場

フィレンツェの悲劇
グイード・・・・・・・・日浦眞矩
シモーネ・・・・・・・・高橋洋介
ビアンカ・・・・・・・・今野沙知恵

スペインの時
コンセプション・・・・・上野真野子
トルケマダ・・・・・・・村上公太
ゴンザルヴェ・・・・・・糸賀 修平
ラミーロ・・・・・・・・村松恒矢

指揮・・・・・・・・・・飯守泰次郎
演奏・・・・・・・・・・東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

歌手のせいではありません.演奏のせいでもありません.演出が酷いんです.どちらの作品も,開始前に寸劇が入りますが,これが意味不明.その後のオペラが始まってからも意味不明の場面,登場人物が多く(゚Д゚)ハァ?が多くて楽しめませんでした.
研修生は声もよく出てたし,最近の研修生は見た目もきれいで好ましいけど,この演出じゃあねえ.
研修所の公演ということでオペラ関係者が多数来ていました,二期会の高丈二センセ,初代新国の初代芸術監督,畑中センセ.
つーか,今の研修所所長って木村俊光さんなのね.

2012年3月7日水曜日

おとなのけんか☆☆☆☆

2012年3月6日 おとなのけんか☆☆☆☆

 出来損ないのベルイマン映画.やっぱりアメリカ人とは仲良くなれない.でも原作はフランス.舞台はNY.監督は,過去の淫行事件でアメリカ入国ができないポランスキー.

それなりに面白かった.
子供同士のケンカで障害騒ぎになった二組の家族,「子供のしたこと,お互い恨みっこなしよ」と和解して終わるはずだったのに,ひょんなことから大喧嘩.
加害者側,ナンシー・アラン夫妻はスノッブなお金持ち.被害者側マイケル・ペネロペ夫妻はリベラル風. それなりに話せば分かるはずだったのに,不毛な喧嘩が始まる.
夫に同意したり相手に同意したり,酒飲んで吐いたり,汚い言葉で罵ったりの不毛な70分.
リベラル夫婦はリベラルなのに「ペットのハムスターを放流して野晒し」スノッブ夫婦は「ペットを野晒しなんか信じられない」もう,着地点なんかありません.
突然フェイドアウトして場面が変わると,ハムスターは大自然の中でしぶとく生き残ってるし ,子供たちは仲良く遊んでるし・・・・・・なんなの?
原題のCarnageって「修羅場」と言うような意味です.その修羅場を面白おかしく書いてます.修羅場って,赤の他人からすれば「興味の対象」でしかないですから.
一時間ちょいまで刈り込んだ上演時間.本当にベルイマンみたいですね.ベルイマン映画ほどのシリアスさがないのがまたアメリカンなのだけど.
定価でなければおすすめの映画です.

2012年3月4日日曜日

変態毎日新聞落語会 渋谷に福来たる

2012年3月4日 変態毎日新聞落語会☆☆☆☆☆
渋谷に福来たるSpecial〜落語フェスティバル的な
於 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール

柳家三三・・・・・・・・・・・・明烏
桃月庵白酒・・・・・・・・・・・花見の仇討ち
仲入り
柳家喬太郎・・・・・・・・・・・おせつ徳三郎(通し)

変態毎日新聞とソニー,(白酒の話では博報堂の小銭稼ぎもあるようです)主催の3日間,9公演の最後,「古典ムーヴ/春一番」を聴いて来ました.
三三の明烏はもう,面白かったとしか言い様が無い.本当に三三はうまい.
続いて白酒も季節柄花見の仇討ちで笑わせる.
そしてキョン師,人情噺をする時は何時もそうだけど,枕も無しに花見小僧へと思ったら刀屋まで通しでたっぷり.
ここは初めて来るホールで,新しいホールです.渋谷から徒歩5分ほど,セルリアンタワーの近くにあります.
勾配がきつい客席なので,二階席でも楽しめました.

2012年3月3日土曜日

クロウタドリ

もう20年も前,南フランスへ行った時(人生二度目のヨーロッパだった),ちょうど5月のカンヌ映画祭の頃.
夜になると,ホテルの近所から鳥の声が聞こえてきた.とても綺麗な声.当時の自分の常識では「ヨーロッパで夜に鳴くのはナイチンゲールだけ」と思っていた.
ホテルのレセプションのマダムに(すっかり顔馴染みになっていた)「あの声はロシニョールか?」と訊いた.「違うBlackbirdだ」「Blackbirdって?」「知らないけど英語ではBlackbird」そんな鳥の名前知らないから「単なる黒い鳥の事」だと思った.日本に帰ってから調べたら「クロウタドリ」と言う鳥の事だとわかった.こんな声
その後もヨーロッパへ行くたびにその声を聴いた.つーかその声を聴くと「あーヨーロッパに帰ってきた」と言う感じ. サイドフランスを周遊した時「あの声の鳥はなんというのですか?」と聞くと「Merle」
初めてナイチンゲールの声を聴いたのは,21世紀になってから,プラハでだった.それ以前にネットで検索して声は聴いたことがあったけど,ナマで聞くのは初めてだった.思った以上い強い声なのに驚いた.こんな声

人生はビギナーズ☆☆☆☆☆

2012年3月3日 人生はビギナーズ☆☆☆☆☆

これって本当にアメリカ映画なの?確かに主演はスコットランド人とフランス人だけど.静かな演技,音楽,まるでフランス映画のような作品.
75才の父親が突然「自分はゲイである」と告白するところばかりが注目されているけど,そういう映画ではありません.75才にして初めて生き生きと人生を送ることを覚えたお父さんと,そのお父さんを見ながらもなんとなくうじうじした息子オリヴァー,そして自由奔放なオリヴァーの恋人.みんな色々なことに対してビギナーなんです.
父親はフケ専の恋人を見つけイチャイチャする.オリヴァーはゲイに対して偏見はないけど,そのあからさまな様子に戸惑うやら羨ましいやら.末期癌が見つかっても,毎日のようにパーティやらゲイ・プライドの応援やら,人生を楽しむお父さん.
さて,その父親を亡くして思い切り落ち込むオリヴァー.恋人に対して,無くなった父親の恋人に対しての接し方を少しずつ覚えていきます.
犬のアーサーが凄くいい演技をします.
ま,幸い,機能不全家庭で育ったあたくしにとっっては,そんな思い入れのある家族はいないから,所詮絵空事なんですけど.

2012年3月1日木曜日

ヒューゴの不思議な発明☆☆☆

2012年3月1日ヒューゴの不思議な発明☆☆☆

 スコセッシの作品だし,カメラワークもきれいだし,映像的にはとても楽しめる作品ではあるけど,ヒューゴがあまり頭がよさそうに思えないので,なんだかな?な展開です.
父親の形見のノートをおもちゃ屋の親父に取られたヒューゴはひたすら「返せ」というが,どうしてそこまでノートにこだわるのかとか,内容については頑に口を割らない.つまり,どう見ても「お前がどこからか盗んできたのだろう」 と思われても仕方がない.
恐ろしく口が立たないあほな子なんです.
「時計職人の父親が残した大事な形見のノートなんです」と情に訴えれば済む話ではないか?
そして,話がなかなか始まらない.何とか映画が展開していくようになるのは最後の30分ぐらいです.なんか色々伏線を張っているようでいて,実は父親のことはなんにもわからないし,脚本のできはなんだかなです.
映像が物凄くきれいだから,何となくいい作品を見た気になるけど.サッシャ・バロン・コーエンが,真っ当な役で言い演技してます.
スコセッシは写真屋でカメオ出演してます.