2013年4月7日日曜日

ドリーブ

あたくしの大好きな作曲家に,おフランスのドリーブがいます.オペラの「ラクメ」バレエの「シルヴィア」ぐらいしか知られていない作曲家です.でも凄く美しいメロディラインを描く作曲家です.
ラクメの,通称「花の二重唱」はエールフランスのCMなどにも使われている有名な曲です.
同じくラクメの「鐘の歌」は超絶技巧のコロラトゥーラピースです.でもね,これがドリーブに留め刺したのでは?
ラクメは「鐘の歌」があるから,アジリタのあるレッジェーロなハイソプラノの「ドヤ顔作品」と思われがちですし,上演の機会も少ないです,基本的にはマスネーの「タイス」並に美しい曲です.数多くのソプラノが,恐らく「鐘の歌」が歌えないためにラクメを歌いませんでした.
でもね,「鐘の歌」を省略すればレッジェーロなソプラノに向いているオペラなんです,ラクメは.スピントも要りません.
同じようにマスネの「エスクラルモンド」も.ま,マスネの場合はお気に入りのアメリカ人ソプラノの急死と自作オペラの封印ってのがあったけど.
で,昨年,新国で,バレエ監督のビントレーの振り付けで「シルヴィア」が上演されました.作品自体も素晴らしい物でしたが,その音楽に魅せられました.
同年代のチャイコフスキーが「シルヴィアを知っていたらバレエ音楽なんか書かなかった」と言ったか.
シルヴィアにはバルカローレその他でサキソフォーンが使われています.オーケストラに普通にサキソフォーンが使われるようになったは,二十世紀の初めです.ラヴェル,オネゲル,プロコフィエフの辺りです.かなり先を行ってますね.
しばらくドリーブに溺れます.

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