2017年1月29日日曜日

春日大社 千年の至宝☆☆☆☆☆

2017年1月29日 春日大社 千年の至宝☆☆☆☆☆ 於 東京国立博物館

凄いです.さすがは春日大社,納められている宝物が違います.
千年の歴史があるとは言え,ここの神様は鹿島神宮から分霊されたものですから,歴史的には鹿島神宮のほうが由緒正しいのです.
その鹿島神宮を氏神とする藤原氏が中央で活躍するようになったので,春日の地にお移りいただいたということです.
しかし,その後は中央が栄華を極めたのでこちらのほうが有名になりましたが.
ここは撮影がOKなところです.奉納された吊灯篭です.
その後本館もゆっくり見ました.エントランスが殆んどオペラ・ガルニエですね.重厚な建築物です
いやーーー日本人って凄いですね.歴史が残っているのが凄い.朝鮮なんか王朝が変わるたびに過去の歴史を消していたから,あの国の歴史を研究しようと思うと,日本か中国に行くしか無いのですよ.
「鏃」(やじり・ぞく)とか読めない漢字もあったので,英語のArrowheadで初めて解ったり.
柿右衛門様式の焼物の前で興味深げに見てたオーストラリア人のおばさんとお話したら「今度はオーストラリアにも来てね」とコアラのお人形を頂いてしまいました.ありがとうございました.ぜひ行きたいです.
高円宮様がコレクションしていた根付,と言っても新作がメインですが.
庭園がこう言うふうになっているとは知りませんでした.
ここのミュージアムショップは物凄いです.ショップ目当てに入館しても良いぐらいです.お越しの節は是非足を伸ばしてください.
何やら国立九州博物館では宗像神社沖ノ島展をやっているとか.行かねば.

2017年1月25日水曜日

沈黙-サイレンス-☆☆☆☆

2017年1月25日 沈黙-サイレンス-☆☆☆☆

恐ろしく尺長いけど,退屈しません.
この作品,昔読んだような気もするけど,最近はオペラで見ただけです.
日本人は賢いな.キリスト教を弾圧する時,始めは徹底的に殺していた.しかし,殉教が信仰を強くするとわかると,切支丹の農民を,神父の目の前で拷問,惨殺し,神父に「お前が棄教しないと奴らが苦しむ,棄教することにより助かる人間のほうが,キリスト教により苦しめられる人間より多い」と棄教をすすめる.
主人公ロドリゴも同じように,自分の師であった転びバテレンのフェレイラこと沢野忠庵に諭されて転ぶ.オペラにもあったけど,穴吊りと言う悲惨な拷問の場で忠庵が「キリストがこの場にいたら転ぶと思う」
非キリスト教徒としては「キリスト教の神様って,たかが絵を踏んだだけで怒るようなケツの穴の小さい神様なの?」それに「日本に平安を」って言うけど,お前ら「キリストの名のもとに」何万人の人間殺したのよ.
八百万の神様なら「とりあえず踏んどけ,転んどけ」で済むような気がする.
フェレイラもロドリゴも,ころんだ後,宗門改型として幕府の仕事をして,死後火葬にされたのだけど,さすがはキリスト教徒が作った映画,「ロドリゴは死んでも十字架を放しませんでした」的な最後になっているのが違和感.
inquisitionなんて単語Monty pythonの"Nobody expects the Spanish Inquisition!"じゃないけどキリスト教徒側が使う単語だと思ってた.
ま,ベルイマンなんかは「これだけ祈っても沈黙するのは神がいないからだ」と無神論者になったのだけど.
音楽は殆んど流れません.蝉の声,虫の声で季節感を出してます.
エンドクレジットに中華名が多いのは,ロケを台湾で行ったからでしょう.

2017年1月23日月曜日

カルメン☆☆☆

2017年1月22日 カルメン☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス

カルメン・・・・・・・・・・エレーナ・マクシモワ
ドン・ホセ・・・・・・・・・マッシモ・ジョルダーノ
エスカミーリョ・・・・・・・ガボール・ブレッツ
ミカエラ・・・・・・・・・・砂川涼子
指揮・・・・・・・・・・・・イヴ・アベル
演奏・・・・・・・・・・・・東京交響楽団

何から何まで教科書どおりなカルメンでした.
歌手も「典型的カルメン」なら装置も「典型的カルメン」,演技も「典型的なカルメン」衣裳も「典型的なカルメン」
だからハズレじゃないし,むしろ「オペラ入門」としては最適な作品ではないでしょうか.ただし,面白みは全くありません.

2017年1月9日月曜日

クレーマー事始

ユニクロというブラック企業が有る.ブラックさは有名だが,商品が安いのでそこそこ買い物はする.
昨今メンバーズカードはスマホアプリというのもよくあること.
さて,某ユニクロで買い物し,メンバーズアプリを立ち上げようとしたら「接続できません」なんとWifiが無いのです.
お店で怒鳴って,商品置いて表出て,アプリ起動して,行列割り込んで会計して,その場で(店舗出ればつながる)クレームのメール出してやったけど,当然のように返信には

基本的に弊社では、
Wi-Fiの設置を行っておりませんことをご案内申し上げます

うん,そう思った.「アプリは作るけど回線は自分で用意してね」貧乏人が考えそうなことだわ.だったら20世紀の時代みたいにスタンプカードにしておけ.
つーか,今時SC内でWifi入らないってありえないでしょ?
でも抗議する気ないの.口コミで広めてやるだけ.
私今まで朝日新聞と全日空相手にはクレーマーしてたけど,対象にユニクロも入ったってことね.

ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿

2017年1月9日 ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿☆☆☆☆☆

単なるオペラ好き,音楽好きが見てもそれなりに楽しめますが,実際にこのフィルムに出てくる数多のスター歌手,演出家,指揮者を実際に知っているともっと楽しめます.
引退して二倍に膨れたフレーニ.つい最近まで歌っていたコッソット,カラス,テバルディ,フレーニの亭主ギャウロフ,パヴァロッティ,ステファーノ.
ダンサーではヌレエフ,フェリ,ボッレ,フラッチ.
カラスが演じた「アンナ・ボレーナ」や「椿姫」はあまりにも印象が強すぎて,それ以降の上演が全て失敗するという曰く付きの演目もありましたね.
上映館が少ないけど,オペラが好きならおすすめです.

2017年1月8日日曜日

新派公演 華岡青洲の妻☆☆☆☆

2017年1月8日 新派公演 華岡青洲の妻☆☆☆☆ 於 三越劇場

お継・・・・・・・・・・水谷八重子
お勝・・・・・・・・・・甲斐京子
小陸・・・・・・・・・・波乃久里子
加恵・・・・・・・・・・河合雪之丞
華岡青洲・・・・・・・・喜多村緑郎

昨年突然新派移籍を発表した市川春猿の入団披露とも言うべき作品.
この作品には興味があったけど,何故か見る機会がなかった.しょっちゅう上演はされているけど.
春猿は歌舞伎で何度も見ているし,歌舞伎役者が新派に出るのも極普通のことなので,最近新派に良く出ているなとは思った.そもそも喜多村緑郎自体が春猿とは歌舞伎養成所の同期で30年も歌舞伎を続けていながら,春猿の影響で新派を見るようになり,そして出演するようになり,終には移籍した人.
今回春猿の他に三人の同門が移籍している.


でその辺りのことはま,色々ありそうだけど,無視してこの話.有名だけどね,まーーーーーー恐ろしいほど「2チャンネル」の「鬼女板」なのよ.
亭主は京都留学中で不在なのに,お継ぎに乞われて嫁いできた加恵.留学の費用を捻出するために二人のコトメ(2ちゃんねる用語「小姑」)と機織りに励む.トメ(2ちゃんねる用語「姑」)はいい人だしコトメズとも良好な関係
と・こ・ろ・が,青洲が返ってくるとトメは「ムチュコタンの世話は私がします」「コトメズは「オニイタマの好きなもの作ってあげる」で嫁を無視.
妊娠すればさっさと実家に帰す手続きを完了「初産はお里で」とニッコリ笑う鬼トメ.
嫁姑戦争を目の当たりにしている小陸は,青洲の弟子と「夫婦の約束」をしているが,自分が嫁姑戦争に加わるのは嫌だと「一生嫁に行かない幸せ」を選び,青洲の弟子も「一生嫁は持たない」と同意する.
八重子さん,一瞬セリフが出ないシーンが何度かあってドキッとしたけど,貫禄ね.
で,雪之丞の移籍,正解ね.英太郎も亡くなったし,歌舞伎以外の女形が殆んどいないから.
 初詣は三越前の福徳神社で
終演後三越の地下を通ったら,「浅草田圃草津亭」でお弁当の値引きが「歌舞伎座へ行く時いつも利用しています」と声をかけたら「でしたらお味はご存知でしょう」とニコニコ顔で渡してくださいました.

2017年1月7日土曜日

キエフ・バレエ バヤデルカ☆☆☆☆☆

2017年1月7日 タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ
バヤデルカ☆☆☆☆☆

ニキヤ・・・・・・・・・イレーナ・ペレン
ソロル・・・・・・・・・レオニード・サラファーノフ
ガムザッティ・・・・・・オレシア・シャイターノワ
マグダヴェーヤ・・・・・ヴィクター・ネトルネンコ
ブロンズアイドル・・・・ミキタ・スホルコフ
ハイブラーミン・・・・・セルギイ・リトヴァネンコ
指揮・・・・・・・・・・ミコラ・ジャジューラ
演奏・・・・・・・・・・ウクライナ国立歌劇場管弦楽団

2日続けて,今日もバヤデルカ.主役はマールイのスター,ペレンちゃんとデコことサラファーノフ.
もう二人の息がピッタリ.でもね,初めてガムザッティの前に出たニキヤが踊るPDDの相手は,クレジットされてないけど,プライベートのパートナー,シェミウノフなのよ.
さて,今日のハプニング.
ニキヤがガムザッティに襲いかかろうとしてテーブルの上を弄ると「な,ナイフがない!!」咄嗟のアドリブでニキヤは素手で殴りかかろうと.ガムザッティの侍女アイヤもナイフを取り落とすのではなく,ニキヤを止めるスタイルに.素晴らしいアドリブでした.
今日のペレンちゃんもデコも衣裳は持ち込みのようでした.昨日のソロルが終始エイグレットだったのに,デコソロルはエイグレット付けてませんでした.
大スターが「衣裳持ち込みで客演」する時,時として違和感が出るものです.新国のライモンダ,マトビエンコ夫妻がドタキャンしてマリインスキーのパブレンコ,コルスンチェフペアが来た時(むしろアップグレード?)衣裳が合わなくてとても違和感を感じました.
マールイにテリョーシキナが来たときも同じ感じでした.
今回は全く違和感なく見られました.
それにしてペレンちゃん,素晴らしくなったわね.
今日のガムザッティは体型が日本時的な少し重たいタイプでしたが,最後にギュッと足がが180度開く,ガニオくんみたいなタイプでした.

キエフ・バレエ バヤデルカ☆☆☆☆☆

2017年1月6日 タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ
バヤデルカ☆☆☆☆☆

ニキヤ・・・・・・・・・エレーナ・フィリピエワ
ソロル・・・・・・・・・デニス・ニェダク
ガムザッティ・・・・・・イリーナ・ペレン
マグダヴェーヤ・・・・・ヴィクター・ネトルネンコ
ブロンズアイドル・・・・ミキタ・スホルコフ
ハイブラーミン・・・・・セルギイ・リトヴァネンコ
指揮・・・・・・・・・・ミコラ・ジャジューラ
演奏・・・・・・・・・・ウクライナ国立歌劇場管弦楽団

久しぶりに「ラ・バヤデール」ではなく「バヤデルカ」を見たと言う感じです.
フィリピエワといえば言わずと知れたキエフの大スター,新国にゲストで来たこともあるし,ミハイロフスキー劇場が「レニングラード国立バレエ」と称していた頃,スターが少なかったから,あちこちからスターダンサーを拝借して「客寄せパンダ」にしていた時,そのミハイロフスキー劇場(マールイ)にもゲスト参加していた.
それが,ペレンちゃんが化けて大スターになったら,むしろマールイのペレンちゃんが「客寄せパンダ」になっちゃった.
で,さすがはウクライナを代表するバレエ団,実にそつなくこなす.まずは指揮者に星を.実に当て方がうまい.決してバレエ臭くならず,しかし,ピッタリと決める.
続いてマグダヴェーヤ,まるでブロンズアイドルのようなかっ飛び.
そしてもちろんブロンズアイドル.
婚約式の人足と黒ん坊の子供たちは国産でしたが,後はウクライナ産でした.
さて,今日のハプニング,ニキヤの泥鰌掬い,花籠から蛇がチロチロ出てきます.フィリピエワ,踊りながらコソコソと押し込みますが,またもやチロチロ.これ,映像なら可だと思います.
「蛇が顔をのぞかせる花籠を持ったバヤデルカ」実に怖い映像が作れると思います.
でも,見事でした.
ハープのおばさんが,休憩時間の間カデンツァの練習をしていて,それがあたかもBGMのように心地よかった.

2017年1月3日火曜日

新春浅草歌舞伎☆☆☆☆

2017年1月2日 新春浅草歌舞伎☆☆☆☆ 於 浅草公会堂

傾城反魂香 土佐将監閑居の場
又平・・・・・・・・・・・坂東巳之助

おとく・・・・・・・・・・中村壱太郎
雅楽之助・・・・・・・・・中村隼人
修理之助・・・・・・・・・中村梅丸

義経千本桜 吉野山
佐藤忠信・・・・・・・・・尾上松也
早見籐太・・・・・・・・・坂東巳之助
静御前・・・・・・・・・・中村壱太郎


暫く振りに浅草歌舞伎へ
浅草公会堂一階はもうショッピングセンターのよう.お弁当も各種あったので買い求めて客席へ.
反魂香は結構見ているのねあたくし.
隼人目当てで行ったのだけど,梅丸くんが可愛くて ハァハァ(;´Д`)…ハァハァしてしまいました.
いつもながら浅草歌舞伎は若い役者が思い切り伸びるところだと思います.
子供だとばかり思ってた壱太郎くんが,世話女房と姫様と,見事に演じてました.
まるで親戚の子供の成長を見るような気持ち.
お弁当は「穴子づくし」
会場でめりパパに会ったので,終演後は
 おフランス風のオープンエアのオサレなカヘで
オサレな煮込みで一杯.
呑兵衛はこういった塩辛いものを好みます.
で,河岸を変えて,

こちらも堕落した生活メニュー.
楽しゅうございました.

2017年1月1日日曜日

ドント・ブリーズ☆☆☆

2017年1月1日 ドント・ブリーズ☆☆☆

ネタバレあり.
二転三転するけど,とにかく突然「ガタン」「バーン」「ガウガウ」の音響系虚仮威し映画なので,音量絞ったら全く楽しめないかも.
で,もう殆んど廃墟の町,デトロイトの底辺三人が金を取りに忍び込んだのは,イラクで失明した退役軍人.目は見えなくても丸腰でも人を殺せるタフなやつ.
死亡フラグ一番はあっさり殺され,二番もどんでん返しの末に殺される.
退役軍人やっつけて生き延びやがった馬鹿女も,高飛び途中のテレビで「退役軍人は軽傷,すぐ回復のみこみ」と御手愕然.
とにかく音で脅かす映画なので,私の好みではありませんでした.あ,あたくしはヘッドホーン差して音弱めて見てました.

土竜の唄 香港協奏曲☆☆☆☆

2016年12月31日 土竜の唄 香港協奏曲☆☆☆☆

生田斗真が思い切り脱いでます.生田斗真の裸を見るためだけの映画です.頭使わないから面白いです.
一番の正義が諸悪の根源というのはすぐネタバレするのですが,そんなことどうでも良い作品です.だってクドカンだもん.
香港の高層ビルから,頭を虎に噛まれながら,涙を流し,バレエのように周りながら落ちていくシーンが綺麗(意味不明でしょ?)
エンドクレジットに流れる「土竜の唄」が楽しい.