2018年1月29日月曜日

藤原歌劇団公演 ナヴァラの娘 道化師 ☆☆☆☆

2018年1月28日 藤原歌劇団公演 ナヴァラの娘 道化師 ☆☆☆☆ 於 東京文化会館大ホール
ナヴァラの娘
アニタ・・・・・・・西本真子
アラキル・・・・・・持木 弘

道化師
カニオ・・・・・・・藤田卓也
ネッダ・・・・・・・佐藤康子
トニオ・・・・・・・須藤慎吾
指揮・・・・・・・・柴田真郁
演奏・・・・・・・・東京フィルハーモニー交響楽団

ナヴァラの娘は録音もマリリン・ホーンぐらいしか思い出せないぐらいのマイナーな作品.でも分かった.決して凡作ではない.でもね,内容と音楽が「かけ離れ」すぎてるの.思い切りベリズモな展開のオペラなのに,音楽がロマンティックなの.泥臭さが足りないの.ねっとり感が少ないの.真子ちゃんはじめ歌手はよく歌ってたし演出も良い.でもね,あの音楽じゃ後期ロマン派なのよ.
エスクラルモンドでワーグナーをアマディスで印象派をうまく作ったマスネーも,ベリズモは無理だったのかしら?
一方の道化師は音楽はねっとり,演出もどんより,歌手は見事で楽しめました.
ほんの僅かな変更でナヴァラと道化師を使い分けた演出は好ましいものでした.
あ,ナヴァラも歌手は良かったのよ.ただ,いくらマスネー好きなあたくしも,オペラとして・・・・




原田節

2018年1月27日 オンド・マルトノの世界 於 取手市民会館

 ぴあから「お勧め」があったので,チケット料金より高い交通費払って取手まで.
大好きなオンド・マルトノを聞きに.
舞台上には二台のオンド・マルトノとピアノが.
原田氏の説明によると「モーリス・マルトノは第一次世界大戦で通信兵だった.その時のノイズをコントロールできるなら楽器が作れると考えた」のだとか.
最初は「ありきたりの曲」でしたが,段々と「オンド・マルトノ」でなくては出せない音色に.
特に,深大寺の法要のために作られたという「白鳳讃」は原田氏が「眠くなったでしょ?」というぐらい穏やかな曲.とても楽しめました.
やー,この楽器やっぱり好きだ.
つい先日都響が上演した「トゥーランガリラ交響曲」はNHKが録画したそうです.

2018年1月24日水曜日

嘘八百☆☆☆☆☆

2018年1月24日 嘘八百☆☆☆☆☆

こう言う日本映画が見たかった.お涙頂戴無し,長回し無し.
狐と狸がテンポよく騙し合う.
大御所鑑定人と組んで,安物茶器を高値で売るインチキ骨董屋,この二人に利用されたポンコツ古物商と落ちぶれ陶芸家.
ひょんなことからこの二人が組んで,騙した骨董屋と鑑定人に一泡吹かせようと,古物商が修造ばりの応援で陶芸家に「利休好みモドキ」の茶器を焼かせる.
クローズドのオークションで「贋物や」と声を荒げる鑑定人.実はこういったオークションに湧いてくる「政府関係者」と「外国人バイヤー」を引き取らせるため.
そして,偽物の茶器を「一億」の価格で引き取らせる.
その間に古物商の娘と骨董屋の息子はいい仲に.
足がつくから売上を預金できない古物商と陶芸家,娘,息子の結婚式の日,子供らに金を持ち逃げされる.
佐々木蔵之介といえば,嘗ての名作「アフタースクール」でもいい味出してましたが,この作品でもいい具合に「曲者」演じてます.
どんでん返しでは無いですが,オチがありますのでエンドクレジットは最後まで見てください.あ~~~~~すっきりした.

こうもり☆☆☆☆☆

2018年1月21日 こうもり 於 新国立劇場オペラパレス

アイゼンシュタイン・・・・・・・・・アドリアン・エレート
ロザリンデ・・・・・・・・・・・・・エリーザベト・フレヒル
アデーレ・・・・・・・・・・・・・・ジェニファー・オローリン
ファルケ・・・・・・・・・・・・・・クレメンス・ザンダー
指揮・・・・・・・・・・・・・・・・アルフレード・エシュヴェ
演奏・・・・・・・・・・・・・・・・東京交響楽団

再演を繰り返しているので,こなれているから安心してみていられるプロダクションです.今回も美丈夫揃いの演技派揃いだから,とても楽しめました.
満点というよりマイナスが無い上演でした.
「シュリヴォヴィッツ」が「ショーチュー」に変わっているところはご愛敬ですが,このオペラを観てウィーンまでシュリヴォヴィッツを飲みに行った身としては,ちょっと物足りないかも.
このプロダクションもレパートリー公演として長く残してもらいたいものです.

2018年1月20日土曜日

オーベルジュ・ド・リル・トーキョー

久しぶりに本格フレンチを頂きに.
 ここはかつて「ジョージアン・クラブ」と呼ばれるレストランでした.その後,ポール・ボキューズなどを経営するレストランチェーンの「ひらまつ」が買い取り「オーベルジュ・ド・リル」の日本店としてリノベートされました.
 まずはアミューズ,フムスのコロッケ,鳥のリエットのシュー包み,タルト・フランベ
 フォアグラオワとブリオッシュ
 オマールのタルタル,キャビア添え
キジとジロールのスープ,パイ包み
 グルヌイユのムース.スペシャリテだそうです.
 これがグルヌイユ
 子羊のロティ,トリュフ添え
フロマージュ
 日向夏のマリネ
スモモのコンポートとソルベ
プチフール
どれも美味しかったけど,アニョーは絶品でした.

嘘を愛する女☆☆

2018年1月20日 嘘を愛する女☆☆

予告の段階では面白そうな感じでしたが,長澤まさみ演じる主人公が,とにかく感情的で,ヒステリックでいけ好かない,いやーーーーーーーーな女でイライラするのよ.
他にもボロが多くて非現実的.この監督社会人生活の経験無いでしょ.

  • ウーマン・オブ・ザ・イヤーを取るような女なら社長プレゼンに寝坊遅刻などしない
  • 素性の分からない男の治療費は?無保険でしょ?
  • 子供と無理心中をする女の行動は「育児ノイローゼ」ではなく,どう見ても「統失」
  • 電気ひとつついていない家に入ったらまず電気つけるでしょ?真っ暗なままでうろうろしないでしょ.
  • 女房子供なくして「消えてしまいたい」男が数カ月後には女と同棲
  • クモ膜下出血で入院している男を揺すりながら慟哭.殺す気か?
  • 最後の最後で延々と独白,長い!!

この監督さんおそらく映画が好きなのね.どのシーンも「どっかで見たことがあるカット」,名作のシーンの寄せ集め.
とにかく馬鹿女に回りが振り回される話は嫌い.

2018年1月19日金曜日

バーフバリ 王の凱旋☆☆☆☆☆

2018年1月19日 バーフバリ王の凱旋☆☆☆☆☆

ここ数年で見た最高の娯楽映画です.もちろんインド映画だから「ありえねぇ」シーンが一杯.でも「血沸き肉踊り涙溢れる」最高の娯楽作です.
二部作の二本目で,最初の作品は見てませんが,それでも楽しめます.最初に「今までのあらすじ」があります.
泣きました,楽しみました,とにかく見てください.

大野和士報告

今日は会社の「休暇調整日」でお休みだったので,夕方,新宿ピカデリーで映画を見ることにして,その前に新国で次期芸監,大野和士さんによる演目説明会に出かけました.
そしてその前に,せっかくの平日休日ですので
文化服装学園の博物館で「寒さと衣服」展.
民族衣装のデザインには「寒さ対策」という大事な目的もあるんです.刺し子にしたり,綿入れにしたり,刺繍をしたり,プリーツを寄せたり,毛皮でライニングにしたり.これらはすべて「空気を着込む」「外気を防ぐ」ためなんですね.
色々な民族衣装からオートクチュールの衣裳まで,様々な展示が興味深かったです.
次回の展示は「越路吹雪の衣裳」だそうで,彼女が愛したニナ・リッチでしょうか?

で,大野センセの報告会ですが,内容はこちらとあまり変わりませんが,丁寧に説明してくださいました.
来年からバロック・オペラを取り上げるそうですが,「全ヨーロッパのバロックオペラのCD売上より,日本単独のバロック・オペラのCD売上のほうが多い」そうで,市場はあるとのこと.
大野センセはあたくしの知人がザグレブ滞在中(戦争中)ザグレブフィルの監督だったそうで,よく集まって飲み食いしたとか.
昨年あたくしがワルシャワ滞在中,ホテルのバーのモニターに大野センセの「ムツェンスク郡のマクベス夫人 」が流れていたり.あたくし,大野センセの生演奏聴いたことあったかしら?

2018年1月18日木曜日

勝手にふるえてろ

2018年1月16日 勝手にふるえてろ☆☆☆

「アメリ」系の「妄想女子映画」でそれなりに楽しめるのだけど,日本映画独特の欠点が多いのよ.

  • やたら涙のシーンが多い
  • 尺が長すぎる
  • 特に幕切れがしつこい
松岡茉優という女優さんは演技力も素晴らしいし,前半は楽しめるのですが.

2018年1月14日日曜日

初詣

遅ればせながら初詣へ.
今年は牛嶋神社へ
天気もよく,スカイツリーが綺麗です.
御朱印も頂戴し
すみだ水族館で休憩.

2018年1月13日土曜日

南方熊楠 100年早かった智の人

2018年1月13日 南方熊楠 100年早かった智の人 於 国立科学博物館
南方熊楠の名前を初めて聞いたのは何時だったろう?確か稲垣足穂が亡くなった時に話題になったので,その作品を読んで,その中で見たのだと思います.
その時代は今みたいに「ネットでどんな情報も取れる」時代ではなかったから,実際に熊楠の著書などを見たことはなかった.
10年ほど前にワタリウム美術館で初めてまとまった展示があり,変形菌の展示もありました.
今回も同じような展示ですが,2012年に発見された,数百枚に及ぶ「菌類図譜」,2015年に発見された,生前に撮影された短い本人の動画も公開されています

日本館(旧本館)1階企画展示室の展示ですので,常設展示入場券で見られます.
ところで,あたくし達の世代には馴染み深い「銀座江戸一ピーセン」ですが,江戸一の廃業で市場から消えていました.しかし,これを惜しんだ榮太郎本舗が処方を受け継ぎ復活させました.
その話は知っていたのですが,先日東京タワーの売店で見つけて,つい懐かしくなって,お取り寄せ.
同じような経緯を持っているお菓子に「有明のハーバー」がありますね.
やっぱりロングセラーは美味しい.

2018年1月7日日曜日

ニューイヤーバレエ☆☆☆☆

2018年1月6日 ニューイヤーバレエ ☆☆☆☆ 於 新国立劇場オペラパレス


キャストが多いのでこちらを参照してください.

パ・ド・カトル この作品は何度か見たことがあるけど,プーニの音楽含めて全く魅力を感じないのですが.

グラン・パ・クラシック とにかくバランス技の多い曲ですが,何しろこのバレエ団のトップ二人ですから見事に踊ってました.

チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ こちらも安定の美しさ.

シンフォニー・イン・C こう言う作品踊らせたら,新国バレエ団は世界一美しいのではないだろうか.とにかくバランシンの白いバレエをきれいに踊るバレエ団です.問題だった男子の立端やご面相も最近はかなり見目麗しくなってきたし.
新年なので勅使河原茜さんの作品でお出迎え.
今日の公演は花王が協賛していたので,女性にはSofina estのプレゼントがありました.
久しぶりのソワレだったので,終演後オニチョに寄り道.

2018年1月5日金曜日

キエフ・バレエ ドン・キホーテ☆☆☆☆

2018年1月4日 キエフ・バレエ ドン・キホーテ☆☆☆☆ 於 東京文化会館大ホール

バジル・・・・・・・・・・・レオニード・サラファーノフ
キトリ・・・・・・・・・・・アナスタシア・マトヴィエンコ
踊り子・ボレロ・・・・・・・エレーナ・フィリピエワ
エスパーダ・・・・・・・・・ヤン・ヴァーニャ
指揮・・・・・・・・・・・・アーリン・ヴラセンコ
演奏・・・・・・・・・・・・ウクライナ国立歌劇場管弦楽団

いえね,サラファーノフとマトヴィエンコ嫁のパートナーシップは最悪だったのよ.
マトヴィエンコ嫁は下手くそなのにレヴェランスだけはしっかり時間取る.サラファーノフはリフトが重そう.
でも,フィリピエワ始め,他のキエフ・バレエのダンサーが素晴らしい踊りを見せてくれたのよ.
で,内容は殆どボリショイと同じ.同じくボリショイ版を使ってる新国とは違うのは,狂言自殺が終幕の前であること.オーケストレーションもボリショイと同じ.
一幕と終幕に2回ずつある片手リフト,サラファーノフは一幕の二回目だけ片手.あとは「どっこいしょ」
ろくろ回しも中心線が傾いているし,なんでサラファーノフ夫人のノーヴィコワにしなかったの?
夢の場のドルシネア?あの片足でピョンピョン.なんとマトヴィエンコ嫁,三歩目で落ちた.リカバリーしようとして失敗,結局ポアントーアテールの繰り返しになった.素人か?
終幕PDDのお魚のポーズも「よっこらしょ」が聞こえるような動き.
扇子のヴァリ,ええ判りましたとも,「扇子なし」ね.テクニックのないダンサーはよくやるわね.
まーーー興奮しないエンディングだわ.
でもね,やっぱり他のダンサーが素晴らしいのよ.なんでこんな女呼んだのかしら?
オケは本当に良い音出してます.芸術というより「職人芸「的な美しさ,で今日はドンキ明日はバヤ?任せて」みたいな安心感.

2018年1月3日水曜日

新春浅草歌舞伎☆☆☆☆

2018年1月2日 新春浅草歌舞伎☆☆☆☆ 於 浅草公会堂

義経千本桜 鳥居前
忠信・・・・・・・・・・・中村隼人
義経・・・・・・・・・・・中村種之介
静御前・・・・・・・・・・中村梅丸
弁慶・・・・・・・・・・・中村歌昇

元禄忠臣蔵 小浜御殿豊綱卿
豊綱卿・・・・・・・・・・尾上松也
お喜世・・・・・・・・・・中村米吉
助右衛門・・・・・・・・・坂東巳之助
江島・・・・・・・・・・・坂東新悟

まー,浅草歌舞伎で真山青果なんて凄いじゃない.でもね,巳之助くんが良かったのよ.もちろん松也くんも神悟くんも良かったし.この歌舞伎というよりセリフ劇を見事に演じていたと思います.
義経千本桜は梅丸くんが美しい!!
つーかこのメンバーこの間泣かせてくれた「ワンピース」とほぼ一緒じゃない.

 競争率の高い今半のお弁当をゲット.
終演後は友人のめりパパと一緒に「ダメ人間への旅」ホッピーー通りで飲んだくれ,
その後居酒屋で飲んだくれ.楽しゅうございました.